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「よい状態=ウェル・ビーイング(Well being)」を追求するヴィーガンヴェーグルとスイーツ「フードダイバーシティ鳥取砂丘」【鳥取市賀露町】

フードダイバーシティ鳥取砂丘
多様性というテーマに食の分野から取り組む、フードダイバーシティ鳥取砂丘を伺いました。
鳥取市賀露に2024年4月にオープンした、ヴィーガン素材のベーグルとスイーツのお店です。グルテンフリーで、規格外野菜を使った粉末を練り込んだ香り立つベーグルが看板商品です。
人口甘味料を使っていなかったり、特定アレルギー食材を除いたりしたスイーツもあり、アレルギーのある方や赤ちゃんでも安心して食べられます。
お店の様子
イオン鳥取北横の道を、ラーメン屋さん「紺のれん」のある交差点のT字路を曲がってまっすぐ行くとお店があります。
平屋の店舗兼工場の向かいは、大きな芝生の広場になっています。休日などは近所のお子さんが遊んだりできるそうですよ。
メニュー
野菜を使ったヴィーガンベヴェーグルの「ヴェジーグル」とフルーツを練り込んだ「フルーグル」が看板商品です。
本来、小麦粉のグルテンがないとパン生地はふっくらとしません。酵母が発酵するときに出す二酸化炭素を、グルテンの膜が閉じ込めることで生地がふっくらとするからです。
しかしグルテンはアレルギーの原因物質のため、食べられない人もたくさんいます。ベジーグルやフルーグルは、米粉やおから由来のタンパク質、サイリウムという加熱によって硬化する天然の素材を使っています。グルテンがなくても、これらの素材が膜を作ってくれるため発酵が進みやすくなる仕組みです。
こちらはブランマンジェというヨーロッパの伝統的なお菓子です。東京で活躍するパティシエの方が監修しました。リクエストすると、試食対応可能です。
「白い食べ物」を意味し、本来牛乳や生クリーム、砂糖やアーモンドなどを使ってゼラチンで固めて作るスイーツです。フードダイバーシティ鳥取砂丘では、米麹ミルクやカナダ産メープルシロップを使用し寒天で固めて作ります。
「固める」という表現に違和感を感じるほどの絶妙な柔らかさです。口に入れたら、す、と飲み込めてしまうほど。
離乳食後期の赤ちゃんのおやつとしても向いているかもしれません。高齢でものが飲み込みにくくなってしまった高齢者の方にも安心ですよ。このほか、ヴィーガンレシピのバスク風チーズケーキもありました。
購入したもの

とまと味のヴェジーグルと、カカオ味のフルーグル、メープル味のブランマンジェを購入しました。
ベジーグルには規格外で出荷できない野菜を粉末状にしたものが練り込まれていますが、野菜の香りが強く感じられ、風味もとても自然です。レンジで20秒〜30秒またはトースターで2分ほど温めると香りがより強くなるため、おすすめです。
とまと味の場合、チーズを乗せてとろけさせてもいいかもしれません。ピザのようになるかも?
カカオ味のフルーグルは、ローストしてから砕いたカカオ豆を練り込んでいます。チョコレートの風味がある一方、豆そのものを使用しているため食感がナッツのようです。
ブランマンジェはメープルシロップの自然な甘さが際立っていて、食べたあと口の中に旨味が残ります。濃厚でも食べ心地は軽いため、ゆっくり時間をかけて食べ進めたいと感じました。
まとめ
「ダイバーシティ=多様性」と切り離して考えることができないものが、「ウェル・ビーイング(Well Being)」です。「よい在り方」「よい状態」と訳することができる、世界保健機関が提唱した概念です。
「よい状態」とは曖昧な定義ですよね。この「曖昧である」ということが大切なのです。「自分にとってのよい状態」と「自分以外の人にとってよい状態」は違うからです。
たとえば、小麦を使った料理が好きで、それを食べているときが「よい状態」である人も多いでしょう。しかし、ヴィーガンという食生活に触れると、グルテンを摂ることができない人がいることに気がつきます。
「気づく」「どうしたらいいのか考える」これがダイバーシティの本来の意義ではないでしょうか。
鳥取市賀露町で食を通して、「自分とは違う人生」について考えるきっかけとなる、ベーグル・スイーツのお店でした。
店名 | food diversity tottorisakyu(フードダイバーシティ鳥取砂丘) |
住所 | 鳥取市賀露町4117 |
営業時間 | 10:00〜17:00 |
定休日 | 水曜日 |
駐車場 | 有り |
関連リンク | 公式サイト 公式Instagram |
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